皆さんの組合では40~50代組合員の活性化に取り組んでいますか?
最近、ある労働組合の役員から中高年組合員への対策を行いたいとの相談を受けた。
その相談内容は以下のようなものであった。
・若手は短期間での昇格の機会が多いが中高年になると昇格しずらい制度になっている
・色々と業務改善できる権限は持たせてもらえているがチャレンジしようとしない。
チャレンジしないと評価が下がる
・結果、くすぶっていてモチベーションが下がっている
「仕事や生活など人生を振り返り、生きる方向性を見出して充実した人生を送ってほしい」
という相談であった。
労政時報が2016年12月に「40代・50代社員の課題と役割に関するアンケート」を行った結果によると、
40~50代社員への課題認識を、強く課題を感じる・やや課題を感じるで86%であった。
その具体的内容として一部抜粋であるが以下の内容が挙げられている。
・ポストが限られる中で、いかにモチベーションを維持し成果創出につなげるか
・管理職層が多忙で、かつ環境変化や人材の多様化により適切なマネジメントができない
・「スキルの変化に対応できない」「定年が見えてきてモチベーションが低下」
「若手社員との考え方・感じ方のギャップが起きている」
このような中で必要な対策として3点が考えられます。
①キャリアの目標をポストなどの「外的キャリア」ではなく自分にとっての仕事の意味や価値など
「内的キャリア」へシフトする
②上司がキャリアに関する理解を深め一人ひとりが多様な考え方があることを受け入れる
③役職に就かなくても上のステージを目指せるようにしてモチベーションを高める(匠制度など)
上記対策について既に会社や労使で実施しているのであれば問題ありませんが、
まだ未着手であるのであれば「全組合員の幸せ実現」のために、まずは組合として、
できることやれることを行っていく必要があるのではないでしょうか。
■組合でできる対策
①仕事だけでなくライフも含めたキャリアを考える機会を創出する
(キャリアマネジメント研修や気づきを促す記入式シートなど)
②多様な考え方を理解しあうための気楽でまじめなオフサイトミーティングの実施する
③お互いがどのような能力を有しているのか理解し合う現場の知恵フォーラムを開催する
などなど組合としてできることはあるかと思います。
上記対策も一例に過ぎませんので、もし中高年世代の対策にお困りの組合の方がいらっしゃいましたら
お気軽にご相談ください。