みなさんは自分自身が将来どうなりたいか、自身の「ありたい姿」を思い描けていますか?
また、同じ職場で働く仲間やご家族が思い描いている「ありたい姿」を知っていますか?
さらに、労働組合の活動を通じて創り出す「理想の職場」をイメージできていますか?
多くの企業では顧客ニーズの多様化や人員削減などにより、一人ひとりに求められる役割や担う業務量が増えています。その結果、仕事に追われる毎日の中で「まずは今日一日を乗り切ること」に懸命で、将来のことは二の次になっているのが現状といえます。
誰もが将来『幸せになりたい』と願っています。
『幸せ』の定義は人それぞれですが、自分が思い描いたとおりの人生を生きていくことができれば、皆が思い描く理想の職場で自身の能力を遺憾なく発揮し、組織への貢献と自己実現を図ることができれば、それは幸せと呼べるものではないでしょうか。
それらを実現させるためには、一人ひとりが将来の「ありたい姿」を思い描き、その過程を共に歩んでいく環境を整えることが重要だと感じます。
「ありたい姿」を思い描く。
言葉にしてみれば実に単純でもっともなことかも知れませんが、言うは易く行うは難しで、実際に「ありたい姿」を明確にイメージできている人はほんの一握りだと思います。
まずは、同じ職場で働く仲間や共に人生を歩んでいくご家族と多くのコミュニケーション機会を設けることから始めてみてはいかがでしょうか。自身が思い描く「ありたい姿」は、自分一人で実現できるものではありません。その時々でさまざまな要素や関わる人たちとの関係の中で常に見直し、紆余曲折を経ながら一歩ずつ進んでいくものです。また、自身に関わる周りの人たちがどのような将来を思い描いているのか、自分に対して何を望んでいるのかを知ることで、自分が理想とする「ありたい姿」が見えてくることもあります。
これは組合活動においても同様で、組合員は将来この会社でどのように働き、どのような人生を歩んでいきたいのか、現在の職場環境が組合員の求める理想の職場となっているのか、それらを踏まえて、現状の組合活動は真に組織のための活動となっているのかを今一度振り返ってみることで、新たな可能性が見えてくることもあります。
近年「職場集会の活性化」に関するニーズが増えてきていることからも、その必要性を改めて認識されているのだと思います。どんなに便利なシステムが導入されようとも、組合活動の基本は「face to face」のコミュニケーションなのかも知れませんね。
今回書いたことは極めて一般的な内容で誰しもが理解していることですが、当たり前で基本的なことを定期的に振り返ってみることで自分の立ち位置を見直すきっかけになり、新たな価値創造につながるものと考えます。