ゆにおん・ネタ帳

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2011年

「人」成長支援の自立(律)型組合活動
吉川政信
2011/03/13
私が担当する中国地方を中心に活動する労組は、昨年、新たにユニオンビジョンを構築しその実現に向け活動を展開している。
新ビジョンに定めた活動の一つに、組合員が新しい分野に踏み出し、人とつながり、人生が「明るく、楽しく」なることへの自助努力支援を行うために、組合員が自主的に選択・参加できる研修カリキュラムを用意している。ビジネススキルや趣味系講座、産業視察など年間100近くを開設する。今後も拡大を予定し、地域労組や企業・大学とも連携しながら、より多くの講座開設に意欲的である。

このような活動に踏み切った背景は、外部環境が劇的なスピードで変化する中、働き方も多種多様となり、それに伴うコミュニケーションの低下、人生設計への不安感の高まりなどの職場の問題が顕在化している現状がある。そのような状況を回避するためには、働く者自身が、人との繋がりの大切さを理解し、興味・関心のあることへのチャレンジを行い、仕事も含めた人生の展望を自らで描き行動していかない限り、今後も続く環境変化を乗り越えることは困難といえる。労働組合が一人ひとりの組合員の幸せや働きがいを追求し労働条件向上のために活動する組織であるならば、一人ひとりの組合員が市場・社会から評価される働き方や社会の一員としも評価される行動をとることができる支援が求められる。紹介した労組の活動は、私が知る労組活動の中でも大胆な活動といえるが、開設した講座に少しでも多くの組合員が参加し、自らが仕事でも仕事以外でも、いきいきと過ごせる時間が自分を成長させ、価値を高めていくものであることに気付いてもらう地道な活動といえる。

人の成長を後押し、市場・社会から評価を得られる「人」づくりに貢献し、健全な組織づくりへ繋なげられれば、自分たちの労働条件向上にも繋げることが可能になる。まさに、自立(律)型の組合活動であると感じた。




労使交渉の質を考える
淺野 淳
2011/03/06
先日、ある労組で「労使交渉・協議会」の研修講師を担当させていただいた。
プログラムは、春闘(団体交渉)の前後に、各拠点で開催される労使協議会を想定して、
進め方のレクチャーと、参加者同士よる模擬労使交渉から浮かび上がった課題の解決策を
検討するワークショップ。

ワークショップで課題として捉えたポイントは3つ。

まずは、経営側からの質問に対して労組側が、答えることに意識が集中してしまう
傾向がある。質問には必ず、「論理的」「心理的」両面から復唱し、理解したことを
相手に伝えることが先決である。
相手の話を聴く「傾聴」は、受動的ではなくむしろ積極的で且つ意図のある行為である。
労組からの主張を、相手に理解してもらうための前提となる行為として認識すること。

次に、つい使ってしまうキーワード「労使双方で取り組むべき」という表現は、
労組側からの提案をした後で発言することが望ましい。
組合役員は組合員(部下)の代表者として発言しているので、まずは具体的な提案を示し、
協力を問い掛けることがポイントになる。

最後に、昨今の労組側からの主張「長時間労働問題」は、経営側の「収益性の改善」
というニ項対立する問題によって主張に制約がかかるという課題。
突破するためには、労使共通目的の再定義により、解決策を導く以外に方法はない。
従って、労使協議会に臨む事前準備として、どれくらい職場のプラス情報とマイナス情報
をバランス良く準備しているか鍵となる。プラス情報が相手に与えるインパクトは、
具体的数値(根拠)とストーリーによって決まる。

以上、今まさに真っ只中の労使協議会の一助になれば幸いです。



マネジメントを超えて
服部
2011/02/27
数年前まで、日本企業では、組織を動かすための管理=「マネジメント」が大流行であった。


事実に基づく分析、論理的な思考力、そして課題解決案の策定・・・。
「経営戦略論」「マーケティング」「財務」「人材マネジメント」、名門ビジネススクールでのMBA取得まで流行した。

経営者も企画・管理部門もマネジメント中毒になった。

論理的に、スマートに分析できる者が会社と職場を支配した。

組合も、現場から乖離した経営者や企画・管理部門の過剰なマネジメントの横暴を黙認した。

そのうち、職場に行かずに組合組織を動かそうとするマネジメント中毒に感染した組合幹部もではじめた。


長年「お客さまへのものづくり」だけをしていた、経験上の知恵や仕事勘を有する無口な現場ワーカー(組合員)は、忘れられた。

「マネジメント」の横暴を許したら、短期的な成果を出す個人(管理職)は多少増えたが、組織が分断され無機質な職場が増殖していった。

企画・管理部門は、苛立ってますます現場からはなれた「マネジメント」を強化した。

職場でも「割り切れる精緻な分析」と「もっともなご意見」は溢れたが、「使命感と誇り」も「お客さまといっしょに悩む」愚直な個人(組合員)もどこかへ消えていった。


気がついたら、「お客さま」が離れていた。


多くの個人(組合員)は「もっともなご意見」に盲従して内向き作業に励み、現場で起こる「お客さまの矛盾」や「お客さまの悩み」にもがき苦しむ「地上の星」も少なくなっていた。


業績が落ちて慌てた経営者は、組織力を高める「コミュニケーション」と「チームワーク」が大切だと猛省し、今度は、その類の研修に飛びつき始めた。



いつから「マネジメント」は、組織の王様になったのだろうか。

本当に「コミュニケーション」スキルは万能なのだろうか。



組織は何のためにあるのか。

「お客さま満足」のためである。

大切なのは「お客さま満足の創造」である。



「マネジメント」も「コミュニケーション」も「お客さま満足」の前では手段に過ぎない。

目的は、手段に振り回されてはいけない。



逆説的だが、

手段に振り回されないためにも、

われわれは、まず手段を熟知しなければならない。



そして、必ず、

自己満足と自分の虚栄心を満たすために「マネジメント」と「コミュニケーション」を駆使してしまう魔力から離れなければならない。



「マネジメント」と「コミュニケーション」から離れる日を夢みて、


まずは、「マネジメント」と「コミュニケーション」を勉強する日々である。





われわれの成果はなにか? Vol.3
小野
2011/02/20
■ 四、 われわれの成果は何か?(前回の続き・・・)
   ~成果は常に自分たちの外にある~ (ドラッカー 生涯問い続ける5つの問い)
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前回の概要

○ 労働組合などの非営利組織の成果は、つねに自分たちの外にある。
  【人々の行動、境遇、健康、希望、そして彼らの適性と能力】の向上などを成果と定義する。

○ そのために
 1)外側(相手・顧客)を定義する。
 2)外側(相手・顧客)が何を価値と考えるかを調査する。
 3)価値を満たす手段・方法を考えて実行する。
 4)効果検証。外側の【行動、境遇、健康、希望、適性、能力etc】の向上を調査する。 

○ 組織の使命に基づき、成果をより具体的に定義する。
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●効果検証

 組合員の【行動、境遇、健康、希望、適性、能力】が向上しているかを定量的・定性的に
 調査し、向上・改善したか(成果をあげたか)どうかを確認しなければなりません。

●定量調査と定性調査

 まずもって知って欲しい重要なことは、組合員の生活や意識がどの程度変化したかを明ら
 かにするためには、定量調査と定性調査の両方が必要だということです。
 たとえば調査票配布による定量調査だけでは事実を明らかにできないということです。

<定量調査>

 定量調査とは、例えば、残業時間の推移、給与の推移、集会への参加率、満足と答えた人数
 など、実態調査や意識などのアンケート用紙を配布して回答収集したり、数をカウントしたり
 という手法を用いるもので、対象の量的な側面に注目し、数値を用いた記述、分析を伴う調査
 方法です。
 
 定量調査は、資源の適性配分、資源の集中のさせ方、活動の進捗状況の把握と数量的な効果
 を調べる場合には不可欠です。

 ただし、定量調査では、なぜそうなのか、どうしたらそうなるのかなど、より具体的で緻密な
 事柄について明らかにすることが難しいのです。
 (よくアンケートをやってもムダだと、思っている方は、この定量調査の欠点を指摘している
  ものと思われます。
  肝心要の部分は定量調査だけでは明らかにされません、従って、補足するように定性調査を
  実施しなければならないのです。)


<定性調査>

 定性調査とは、例えば、インタビューや実験や観察、文章記録や対象を映像録画した内容
 分析、行動を共にしての参与観察、各種フィールドワークなど、多彩な手法を用いて質的な
 データ(定性的データ)から調べる方法です。
 
 ドラッカーは、例えば1年ごとに結果を振り返って、「われわれは何を達成できたか?
 成果を得るために、われわれは何に焦点をあてるべきか?」と問いかけることで、成果を
 明らかにすることがあると指摘しています。

 しかし、定性データは、直感や個人的印象によることが多く、信頼性や客観性に乏しいと
 の問題点があります。(そのため、定量調査を併用する必要があるのです。)

<調査の必要性>

 組合員の声に注意深く耳を傾け、彼らが何を価値あるものと思っているのかについて定量
 的および定性的について、知恵を使って考えるのです。

 そうすることによって、組織のどの部分を評価し、判断すべきかがわかってくるし、組織に
 とっての価値(効果効用は何か)成果とは何か? 上手くいっていること、そうでないもの
 は何であるかが、明らかになるのです。

 次回に続く・・・。

 以上、何かのネタになれば幸いです。


組合員の生涯の幸せを応援する
大川 守
2011/02/13
私が最も共感できる活動を展開する労働組合のひとつに「生き方のパートナー」を標榜する労働組合がある。
企業で働いている期間だけでなく、定年退職後の人生設計や人間的なつながり(ヒューマン・ネットワーク)を
豊かにすることまで視野に入れたビジョンだと言える。

同労組では賃金や労働環境など私たちが「生活するため」また「働くため」に欠かせない条件面に対する取り組みも
しっかりと実行している。ただし短期的な損得勘定に立脚した要求案をまとめたりせず、常に長期的な視点で労使が
ともに安定的な企業活動・安心した職場運営ができるような考え方にブレが無いように感じる。当然のことながら
長い社歴の中で不均衡になってきている処遇面の課題も、常に「これまでの経緯」や「今後の中長期の均衡」を考慮した
解決を図っている。そのようにして多様性のある組合員の納得性を第一に考えた議論がおこなわれている。

これらすべての原点は「組合員の生涯の幸せ」というポリシーがあるからだと思われる。前提条件としての長期雇用があり、
組合員も職能面での自己成長(自己研鑽)だけでなく良好な対人関係を構築することにも意欲的であるように思える。

役員研修でも毎回感じるが、初対面同士のグループワークでもすぐに打ち解けるのだ。そして対話の中で、社内の
共通の知人の名前がポンと出てきたりする。まさに「瞬間的に暖まる」といった状況が毎回のように起きるのだ。

同労組の母体企業も厳しい企業間競争の中にあり、組合員の仕事にも厳しさが求められている。しかし組合役員の表情は
明るく、会社と仲間を信頼しているように思える。

生き方のパートナー = 長期的なパートナーシップは組合員との絆を確実に深めている。
組合役員に役割と職務の高め方
吉川政信
2011/02/03
以前、職場の業務効率化プロジェクトの一環で職務互換率の

向上を行いチームとしての生産性を高める取り組みを行っ

た。

職務互換率とは、課内のメンバー一人ひとりが実践している

業務を効率化するための工夫をメンバー間で共有し、互いに

そのやり方を教えあい業務効率化の促進をチームで行うもの

である。

日頃一緒に仕事をしている仲間の知恵やアイデアを知るだけ

でも業務効率化をはじめる上で効果的といえる。

先日、ある組合で役員研修を依頼されカリキュラムの一部の

グループワークで職務互換の手法を活用し「組合活動に対す

る疑問」、「組合役員として必要な能力」など5つの項目に

ついて一人ひとりが思うものを1つ挙げグループ内で共有

し、互いにその理由や対応策、学習方法などについて話し合

った。体験談、今の悩み、今後の対策など議論は拡散しなが

ら限られた時間内でグループとしての見解をまとめた。

研修に参加した委員長も参加者の主体的な姿を見て今後も組

合活動における職務互換を高めるために役員同士のミーティ

ング開催に意欲的であった。




世代別の経験知を活かす組合活動
淺野 淳
2011/01/30
組織を良くするためには、世代別の経験知(暗黙知)をお互いに活かし、統合することが重要だ。先日、ある労働組合の研修会後の懇親会でヒントを得た。

6年前から毎年ご依頼を頂いている、関西私鉄系労組の支部役員を対象とした「労働学校」の講師として招かれた。組合活動を経営学的視点から再点検し、発揮すべき機能を確認し、これからの活動に意味付けをすることを目的として講義を実施した。

懇親会でのそれぞれの方の講義の感想。

Aさん(20才後半の支部役員)の話
「大学のときに経験した自治会のノリで組合役員に立候補して今に至っていますが、今日の講義は今までの自分の経験を活かせるものだと確信しました。」
「特に、『経営と組合が共通目的を共有しながらお互いの強みを活かして、良い組織創りに貢献する』このフレーズは現場で活用させてもらいます!」

Bさん(30才中盤の支部役員)の話
「入社して15年経ちますが、仕事に対する情熱・刺激を失いつつありましたが、今日の講義を受けて、自分なりに組織への熱い想いが蘇ってきました!」
「組合役員として組合員へのメッセージが、働く上での節目になりキャリアを前向きに捉えてもらえるように頑張りたい!」

Cさん(40歳前半の支部役員)の話
「今日の研修は目からウロコでした!この歳になってまさか新たな気付きがあるとは思いませんでした。見事に期待を裏切られました。」
「組織で中堅にいる立場ですが、会社から与えられている職務(業務)ではなく、自分なりの組織への貢献の仕方が見付かったようです。」

これらの経験知の違う人たちが組織内で連なりあい、若い世代が顧客との接点で感じたこと、組織への希望を語り、中堅層がそれを傾聴し、ベテラン層が概念化し形式化していくプロセスが実現することを願う。

組合活動がこのような組織内の関係性を良くすることに貢献できるよう、こらからも組合活動を支援していきたい。

組合としては、年齢や職務に関係なく一つの組合員としての塊である。しかし、それぞれの人にはこれまでの仕事における経験から得た、組織を生き抜く暗黙知があり課題がある。それらの課題を組合活動によって解決策を見出そうとしていること。これは、組合活動を企画する上で、重要なキーワードになると感じた。



夜と霧
服部
2011/01/23
先日、ある電機メーカーの委員長とお逢いした際にこんな会話をした。

「この前、うちの組合の幹部たちでアウシュヴィッツ強制収容所へ行ってきましてね」

「どうでした?」

「う~ん。言葉では表現できないな。是非、見に行ってみるといいんだけど・・・」


確かに。

われわれが言表できる世界はほんの一握り。

言葉で語り尽くせないことは世の中に溢れている。


むしろその中にたくさんの真実は宿っている。


頭で考えても浅薄な理解しかできない。

その場で、見て、聴いて、嗅いで、大地に触れて「感じる」ことしかできない、理解を超えた世界。


私が信頼している委員長の言葉。

アウシュヴィッツへ行って、人間が起こしてしまった一つの史実を体で感じたくなった。



かなわない。


せめて、書店で『夜と霧』(ヴィクトール・E・フランクル 訳:池田香代子 みすず書房)を買って読んでみた。


極限状態で、人間の魂が壊れていく。

自分を守るために伝播する、「無関心」「無感動」、そして「無感覚」の世界。

自分であるために、離人しつづける孤の集団・・・。


その中に輝く、一縷の人間の高貴な精神性。

外的な環境に勝る、人間の強靭な内面性とでも言おうか。


読後に湧き上がってきた。

「なぜ、あの方(組合の幹部)たちは、今、わざわざアウシュヴィッツ強制収容所へ見学しに行ったのだろうか」、と。



それは、当人にも、

まして私にも、

霧につつまれた「問い」なのかもしれない。




職場集会の活性化は日常対話から
大川 守
2011/01/10
年末年始にいくつかの研修会とセミナー打合せで共通するテーマが題材となった。「職場集会」における
情報伝達についてである。
「現場の役員が職場集会でしっかりと情報を伝えていない」、「事前に決められた内容を朗読するだけに
なっている」など、執行部は非常に厳しい評価ぶりなのである。
そこでプレゼンテーションスキルの研修に対するニーズとなるのだが、その内容は打合せを通して変遷していく。
なぜなら本質的な原因が「スキル不足」ではないからだ。
これはプレゼンテーションに限らないことではあるが、スキル以前に意欲(「思い入れ」や「マインド」)が
重要だという当然のことが忘れられがちな気がする。

どのような職業であっても相応の技術と意欲は必要だと考えられるが、組合活動も例外ではない。技術と意欲の
どちらも重要な要素なのだ。さらに、あらゆる職業で設備や道具などのインフラが必要なように、組合活動にも
インフラが必要だと考える。それは唯一にして絶対のものでありながら極めて不確実性をはらんだもの・・・
つまり、日常の人間関係の構築にほかならない。

情報伝達手法としてプレゼンテーションスキルを学ぶことは重要だが、スキル以外の要素である「組合活動に
対する熱意」と、日常の「組合員との対話」を大切にしてほしいと思う。


これからのライフデザインの考え方
吉川政信
2011/01/01
現在、ある労組で組合員へのライフデザインを支援するプログラム開発を行っています。プログラムは執行委員をライフデザイントレーナーとして養成し、トレーナーとなった執行委員は組合員を対象にライフデザインの考え方を教える仕組みです。

7.8年前にもライフデザインのプログラム開発を数回行いましたが、当時のプログラムの中心は、資産形成を中心としたプログラムが主でした。

しかしながら、昨今の職場環境の変化、組合員の価値観の変化においては、資産形成以外にも、メンタルヘルス、モチベーションアップ、キャリア形成の要素も自律(立)した正しい人生のグランドデザインを描く上で必要な知識と考えられ、当プログラムにも欠かせない内容として取り入れています。

また、組合員の価値観の変化を考えるのであれば、新入社員を例にすれば、彼らは学生時代にマズローの欲求五段階説でいうところの第三階層(集団への欲求)が満たされている状態。つまり、学生時代にすでに第一階層(生理的欲求)と第二階層(安全の欲求)は満たさせた状態であります。つまり、生活する場所とアルバイトなどを含めた一定の収入を確保できる状況にあった訳です。

その中で、社会人となれば当然次のステップに進みたくなる人も出てくるわけです。
マズローで言えば、第四階層(自我・地位への欲求)や第五階層(自己実現の欲求)に向かうということです。つまり、自分の仕事を認められたい、自分の描いたキャリアを実現することに集中したいといった段階にある訳です。

余談ではありますが、自分にとってプラスになること、それ以外はあまり必要がないと思っているから、会社で無理にコミュニケーションをとろうとしない若手社員が増えていると最近よく聞きます。昨今の日本企業における帰属意識の低下にも影響しているとも感じます。

つまり、これからは、キャリア形成やモチベーションを高めるための考え方へのニーズはますます高まると考えられます。

これからの労働組合におけるライフデザイン教育おいて、資産形成の知識以外にも、組織人として組織の中で直面するメンタルヘルスの問題や仕事におけるモチベーションの低下を防ぐ考え方、組織人としての大切なチームワークの必要性を正しく理解し、その中で自分自身の未来を創造し行動することを一人ひとりの組合員が理解できる取り組みが必要であり、組織にとっても帰属意識の高い「良い会社」づくりに繋がると考えられます。