先日、実家のある秋田に帰省し、久々に家族と一緒にゆっくりとした時間を過ごしてきました。
東京とは気温差が10度もあり少し肌寒いくらいで、クーラーがなくても扇風機だけで夏を過ご
せていたのを思い出し、故郷に帰ってきたなぁと実感しました。
高校までを過ごした秋田での記憶で、社会人になってからよく思い出すことがあります。
それは中学生の時の文化祭のことです。
当時、私は生徒会の執行部メンバーで文化祭を企画運営していました。
文化祭のコンセプトは【1人1人がそれぞれの花を咲かせよう】で、文化祭当日もそうですが
当日を迎えるその日まで1人1人が自分らしく輝けるようにとの思いを込めたものでした。
花の大きさや、色や、形はどんなのでもいいので自分らしく咲く機会とし、そして周りも様々
な個性や違いを受け止め、むしろ楽しむくらいのひと時にしたいという思いで動いていました。
当時の私は、人それぞれ個性や違いがあることは当たり前で、その違いを嫌がるのではなく
受け止め活かしていこうと頭で理解はしていましたが、実際に対応できていませんでした。
社会人になったら、きっとできるようになっているだろうと思っていましたが、そんなことは
なく、むしろ難しさを感じるようになっていきました。
特に仕事上では周りと自分の感覚の違いにヤキモキし、コミュニケーションがうまくとれず
悩む事が増えました。
「この進め方ではうまくいかないんじゃないかと思っても、相手はそこまで考えすぎること
はないと言って取り扱ってくれない」
「話しかけているのに、なんだか反応が薄い・・・何を考えているのだろうか」
といったように、お互い自分にとってはそれが自然な対応なのに、お互いの感覚からすると
相手の考えや行動が理解できず、違いを受け止め活かすことができないというものです。
そんな悩みを抱えている時に知ったのが「気質理論」です。
「気質」の違いによるパーソナリティの特徴を知り、それぞれの違いを活かした生き方や付き
合い方をしていくことが重要で、筑波大学大学院の宗像恒次名誉教授が伝えているものです。
「気質」は【循環】【粘着】【自閉】【執着】【不安】【新奇】の6タイプがあり、多くの人が
重複してもっています。
「気質理論」を学んでからは、理解し難い相手の行動にも納得がいくようになり、相性が合わ
ないと決めつけて諦めることもなくなりました。
「気質」以外にもその人の特性や性格を形成する要因は様々ありますが、自分や相手の「気質」
を知ることで長所を活かして、短所をセルフケアしていくという行動ができるようになって
いったのです。
また苦手意識のあった人とも良好なコミュニケーションが取れるようになっていきました。
今では私がその「気質理論」をベースに良好な人間関係を築いていくコミュニケーション研修
をするまでになりました。
参加者からは「職場のみんなの気質チェックをしてみたいと思った!」「なんとなく苦手意識
のあった人を避けていたが、これからうまく付き合っていけそうでワクワクします」といった
反応をもらっています。
これらの経験から、人との付き合い方で悩みを持つ人に、少しでも解決の糸口を提供できる人
になれるよう、日々鍛錬していきたいと思っています。